仮想通貨評論家コインマンブログ

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社会保障は誰のためにあるのか?

 

福祉世界 - 福祉国家は越えられるか (中公選書)

福祉世界 - 福祉国家は越えられるか (中公選書)

 

健康保険などの社会保障の仕組みは、1880年代のドイツで原形が作られたと本書は述べている。

 

民主化が進んだ欧州で社会保障の仕組みが形づくられたことは驚きではないが、社会保障は支配者や為政者を守る仕組みであるとビジネススクール時代の教授は言った。

 

失業保険や生活保護によって、仕事を失っても生きていける仕組みが構築されていることによって、社会に不満を抱えている人たちが革命などを起こすインセンティブをなくしているそうだ。

 

本当かどうかは分からないが、この教授の意見を聞いたことは「なるほど」と感じたものである。

 

ただ、現在は税金を納めている人たちが社会保障制度を修正できるわけではなく、税金を使っている高齢者の方が数が多くなりつつある。

 

税金を納める側が税金の使い道を決めることが民主主義の基本だが、18世紀のフランス革命以降かたくなに守られてきたこの原則が高齢化によって崩れそうになっている。

 

その意味で、人類は大きな転換点にさしかかっていると言えるだろう。

 

寒くなってくるこの時期に、人間が社会保障の仕組みを構築した背景を説明している本書を読むのはよいことだ。

 

福祉世界 - 福祉国家は越えられるか (中公選書)

福祉世界 - 福祉国家は越えられるか (中公選書)