コインマンブログ

15年間外資系金融機関で働き、現在は仮想通貨評論家をやっているコインマンです。

江戸時代が安定していた理由

 

性表現規制の文化史

性表現規制の文化史

 

本書は、各国における性表現規制の文化史について解説している資料だが、政治、経済的な側面についての分析も散りばめられている。

 

印象深かったのは、「近世の日本の性観念 儒教朱子学)的秩序の導入と家父長制(P192 )」部分だ。

 

本書によると、江戸時代の安定は徳川幕府による産児制限があったという。

 

江戸時代は260年近く続いた人類史上でも珍しいほどの超長期政権で、人口は3,000万人で推移し、多少の変動はあっても、大きく人口が増えたり、減ったりすることはなかったという。

 

「江戸時代には鎖国も行われ、社会が定常状態に入りましたので、産児制限が必要になりました。広く間引きが行われたのがこの時代です。徳川時代の安定は、人口調整によってもたらされたとも言います(P192)」

 

人口が増えている時代は、統治下にある人民を飢えさせないため、別の地域を攻撃して食料を奪ったり、生産手段を略奪する必要があった。

 

戦国時代は正にそれが行われていたわけだが、江戸時代に入って戦闘が行われなくなり、他の場所に攻め込んで財産を奪う手段が失われたことから、産児制限である間引きが一般的になったそうだ。

 

大学で人口学などを勉強している人にとって、本書は参考になるため、おすすめである。

性表現規制の文化史