仮想通貨評論家コインマンブログ

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分かっているのに突っ込む

 

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

 

この季節になると、いつも本書を手にする。

 

猪瀬直樹東京都知事の政治的な記述は置いておいて、戦前に政府が設置したシンクタンク(その名も総力戦研究所)に関する研究書として、本書は大変興味深い。

 

総力戦研究所は政府と民間の若手エリートで構成され、太平洋戦争のシミュレーションを行ったシンクタンクである。

 

太平洋戦争が始まる直前の1941年(昭和16年)夏に当時の近衛首相と東條陸軍大臣に対して、総力戦研究所は以下の報告を行った。

 

・アメリカと戦争をした場合、最初の1、2年は優位に戦いを進められるが、3、4年で国力の違いが明らかになる。

・東南アジアに進出し、石油を手に入れても、制海権を日本は手にすることができず、石油が日本に到着することはない。

・不可侵条約を結んでいるソ連が、終盤になって攻め込んでくる可能性があり、どちらにしても日本は戦争に負ける。

 

今から考えても驚くほど正確な予想であり、真珠湾攻撃と原爆投下以外はほぼ全て当たっている。

 

当時の日本の首脳陣は、4年後の結果を提示されながら、無謀な戦争に突入したわけである。

 

空気で意思決定が行われている職場にいる方は、是非本書を読んでみよう。

 

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)