会社辞めて良かった

15年間外資系金融機関で働き、現在はフリーのPMOです。

夏目漱石の演説集

 

 

私の個人主義

私の個人主義

 

本書は、夏目漱石の講演集である。

 

あまり知られていないが、漱石は、スピーチの名手として、定評があった。

 

教師経験があり、人前で話すことに慣れていたこともあるのかもしれないが、聴衆を飽きさせない語り口だったことが、本書を読むと分かる。

 

本書は、「私の個人主義」、「現代日本の開花」、「道楽と職業」、「中味と形式」、「文芸と道楽」の5部構成になっている。

 

「文芸と道楽」部分では、所属先の朝日新聞のことに触れながら、冗談を飛ばす場面がある。

 

講演が明治時代に行われたこともあって、横文字が少ないのだが、「現代日本の開花」部分では、「パラドックス」という単語が出てくる。

 

「矛盾」ではなく、「パラドックス」を使った理由は不明だが、パラドックスの意味を、聴衆が分かっていたか否かは微妙なところだろう。

 

スピーチの勉強として役立ち、漱石の以外な一面も垣間見える貴重な一冊だ。

 

私の個人主義

私の個人主義