会社辞めて良かった

15年間外資系金融機関で働き、現在はフリーのPMOです。

無理して眠らない

 

時代精神の病理学【新装版】――心理療法の26章

時代精神の病理学【新装版】――心理療法の26章

 

このブログでは、ヴィクトール・フランクルが、よく登場する。

 

アウシュヴィッツ強制収容所での生活を描いた「夜と霧」で有名なヴィクトールだが、彼は、精神医学者でもある。

 

夜と霧」の原題は、「強制収容所における一心理学者の体験」だ。

 

今回紹介する「時代精神の病理学」は、ヴィクトールが1951年から1955年まで、心理療法のテーマで行った一般向け連続ラジオ講演の記録である。

 

興味深いのは、「不眠ついて(P74)」部分だ。

 

「催眠剤、つまり化学的なやり方で眠らせてしまうすべての医薬的手段がむろん本当の治療にはならない(P75)」

 

眠れない日々が続き、病院に行くと睡眠薬を処方されることが多い。

 

だが、睡眠薬などは根本的な解決にならないと、ヴィクトールは述べている。

 

不眠に苦しんでいる方は、ぜひ本書を手に取ってほしい。

 

「人間の体は是非とも必要な睡眠はどんな場合にも取っている(P78)」という基本法則をヴィクトールは紹介している。

 

「眠れないのを心配するのは止めて、いっそ夜を眠らないで過ごすことにきめ、眠りをいさぎよく諦めなければなりませんーーしかもそれは眠りを保証するに十分です(P79)」

 

「眠くない時はベッドに行かない」ことに近いかもしれないが、「無理して眠らなくてよい」と言われると気が楽になるような気がする。

 

現在の医師が、決して言わないような内容が、本書には詰まっている。

 

読み物としても、大変面白い。

 

時代精神の病理学【新装版】――心理療法の26章

時代精神の病理学【新装版】――心理療法の26章