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会社辞めて良かった

15年間外資系金融機関で働き、現在はフリーのPMOです。

期待インフレ率

 

国際経済学 (商学双書5)

国際経済学 (商学双書5)

 

日本銀行(以下、日銀)が目指している物価上昇率2%は、中々到達が難しい目標だ。

 

「お金を刷れば、インフレになる」というコメンテーターがいるが、「お金を使う人」がいないと、インフレにはならないのだ。

 

「あらかじめ目標となる物価上昇率を設定し、それをめざして金融政策を発動するインフレ・ターゲットの正否は期待インフレ率が上昇するか否かによる(P216)」

 

本書の言う「期待インフレ率の上昇」とは、「物価が上がると思う人が多くいる状況」である。

 

消費税が5%から8%に上がる前に、買いだめしようとする心理が、上記に近い(税率変更のため、物価上昇ではなかったが)。

 

インフレ・ターゲット論者は、「お金を使う人」のことを余り考えていないため、「日銀が目標を立てればインフレになる」と唱えるが、実際にはそうなっていない。

 

皆様が、「最近、物価が上がってきたな。早目に買っておこう」という意識が出てきた頃、日銀の目標到達が近づくかもしれない。

 

「インフレは管理しやすいが、デフレは制御しにくい」という中央銀行の格言は、こういう背景があるのだ。

 

国際経済学 (商学双書5)

国際経済学 (商学双書5)