会社辞めて良かった

15年間外資系金融機関で働き、現在はフリーのPMOです。

危機を未然に防げるか

 

日本には、3つの大きな経済団体がある。

 

日本経済団体連合会経団連)、経済同友会日本商工会議所だが、この3つの違いを明確に答えられる人は少ないだろう。

 

3団体とも、主要企業の社長や会長が代表、副代表になるため、上層部の多くが70歳近い状態になっている。

 

この状況を打破すべく、楽天サイバーエージェントなどが、2010年、インターネットを利用したコンテンツ産業を行う企業群が参加する経済団体である新経済連盟(新経連)を発足させた。

 

本書は、歴代の経済同友会代表幹事が、自身の経験を語った資料である。

 

興味深いのは、武田薬品の長谷川会長が語っている「迷走した民主党政権原発対応(P257)」部分だ。

 

福島の事故が起こる前、想定よりも高い津波が来る可能性を、国会で指摘されていたことはよく知られている。

 

それに対応するには、大工事が必要になり、なぜやるのか説明しなければいけなくなる。

 

そうすると、これまでの安全神話が崩れてしまうため、結局は工事をしないという判断になった。

 

会社勤めの場合、上記のような経験をされた方は多いだろう。

 

「危機を未然に防いだ人は英雄になれない」

 

よく言われることだが、危機を未然に防いだ人を社会はもう少し評価すべきではないか、と本書を読みながら感じた。