会社辞めて良かった

15年間外資系金融機関で働き、現在はフリーのPMOです。

私大は簡単に倒産しない

 

日本の大学、崩壊か大再編か――財務の視点から見えてくる大学の実態と将来像

日本の大学、崩壊か大再編か――財務の視点から見えてくる大学の実態と将来像

 

大学は、不思議な組織だ。

 

教授会という、他の組織ではあまり見られない特徴を持つ会議体が方向性を決めているのだ。

 

学長や学部長などは、教授会で決められることが多い。

 

教授会には教授が出席し(当たり前だが)、平等に議決権を持っている場合がほとんどだ。

 

民間企業でいうと、部長会で社長を選出するようなものだ。

 

このような特異な組織形態であるため、大学の学長や学部長は、改革を実行しにくい。

 

「改革 = 今いる人にとって嫌なこと」である場合が大半であるため、教授(= 既得権)にとって痛みが発生する施策を持つリーダーが選出されない仕組みになっている。 

 

本書は、日本の大学を財務の視点から分析しており、定量データに基づいて、メディアがあまり取り上げない情報が詰まっている。 

 

興味深いのは、「私立大学は簡単に倒産しない(P31)」部分だ。

 

「18歳人口の減少 = 私学の倒産」という考えは短絡的で、実際に経営が傾いた私学は例外的な存在であるそうだ。

 

大学関係者に限らず、ビジネスパーソンにとって教養を深めてくれる一冊だ。

 

日本の大学、崩壊か大再編か――財務の視点から見えてくる大学の実態と将来像

日本の大学、崩壊か大再編か――財務の視点から見えてくる大学の実態と将来像